当院の内科診療
当院の内科では、総合内科専門医である副院長が診察を行っております。
日常的な急性症状から生活習慣病・アレルギーなどの慢性疾患まで、内科全般を幅広く診療しています。
特定の疾患の治療を行うだけではなく、患者さんそれぞれの身体のお悩み・症状などを幅広く総合的に診る医療をプライマリ・ケア(primary care)と言います。当院ではプライマリ・ケア認定医の立場から総合的に症状や病気を診ていくため、「どこの診療科へ相談すればいいのか分からない」といった患者さんに対応することができます。
漢方
当院では、患者さん一人ひとりの体質・健康状態、今の季節、ライフスタイルなどを考慮しながら、症状に適した漢方薬を処方しております。
西洋医学では病気を特定してから、その病気に合わせた治療を行います。一方、漢方治療では、患者さんの体質を考慮して(身体に冷えがあれば温め、血の道に滞りがある場合は巡りを良くさせるなど)、個人の状態にとって適切な治療・処方を提供していきます。
また、医師が処方する漢方薬は、厚生労働省から認可された薬剤であるため、処方箋がないと手に入りません。
「不調がずっと治らない」「強い薬は副作用も強そうで不安」とお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
禁煙外来
喫煙は百害あって一利なし
タバコは、ニコチンのもつ強い依存性が原因で、意思の力だけではなかなかやめることが出来ません。喫煙は、血管の機能に悪影響を及ぼして動脈硬化を促進し、心筋梗塞など心血管疾患を引き起こしたり、肺がん・肺気腫などの呼吸器疾患を招いたりします。また、受動喫煙により大切な家族や友人の健康まで損なってしまいます。
当院は、禁煙治療の施設基準に適合する届け出医療機関で、保険診療で禁煙外来を行っております。
喫煙が健康に与える影響は明らかです。
禁煙治療を行うことは、皆様の健康をサポートする上で重要と考えおります。
タバコの煙の有害成分
タバコの煙には5300種類ほどの化学物質が含まれ、なかでも、タール、ニコチン、一酸化炭素は、タバコの3大有害物質と呼ばれています。タールには、数十種類の発癌物質が含まれ、ニコチンには依存性があり、心拍数の増加や血圧を上昇させる作用などがあります。
一酸化炭素には動脈硬化を促進させる作用があります。
受動喫煙のタバコの煙には、喫煙者が直接吸い込む「主流煙」と点火部分から立ち上がる「副流煙」があります。有害成分は不完全燃焼時により多く発生するため、副流煙は主流煙より多くの有害物質を含んでいます。タバコを吸わない人に、喫煙関連疾患をもたらすのです。
禁煙による体の変化
禁煙開始から | |
---|---|
8時間後 | 血液中の一酸化炭素濃度が下がる。 体内の酸素濃度が上がる。 |
48時間後 | 心臓発作のリスクが低くなる。 嗅覚や味覚が回復し始め、食事がおいしくなる。 |
72時間後 | ニコチンが体から完全に抜ける。 呼吸がラクになる。肺活量が増える。 |
2週間~3か月後 | 循環機能が回復する。 肺機能が30%アップする。 |
6か月後 | セキ・息切れが改善する。疲れにくくなる。 気道感染を起こしにくくなる。 胃・十二指腸潰瘍の再発率が1/3になる。 |
1年後 | 虚血性心疾患のリスクが低くなる。 |
5年後 | 肺がん、脳卒中死亡率が半分に減る。 咽頭がん・口腔がん・食道がんのリスクが半減。 |
10年後 | 膀胱がん・腎がん・膵臓がん・子宮頸がんになる確率が減少する。 タバコによる総死亡リスクが喫煙者と同じになる。 大腿骨頸部骨折のリスク、歯周病のリスクが減る。 |
15年後 | 心臓病により死亡するリスクが非喫煙者と同等になる。 |
禁煙により貯まるお金
1か月 | 約15,000円 | 家族で外食 |
---|---|---|
3か月 | 約45,000円 | ドライブ |
6か月 | 約90,000円 | 家族旅行 |
1年 | 約18万円 | ペット購入 |
5年 | 約91万円 | 海外でレジャー |
10年 | 約182万円 | 家族で海外旅行 |
30年 | 約547万円 | 高級車の購入 |
禁煙治療を保険診療で受ける条件
35歳以上の方:下記の①~④の条件を満たしていること。
35歳未満の方:下記の①、③、④の条件を満たしていること。
- TDSテスト:タバコ依存度スクリーニングテストで5点以上(下記からダウンロード)。
- 1日の喫煙本数×喫煙年数(ブリンクマン指数)が200以上。
- 直ちに禁煙することを希望し、禁煙治療を受けることを文書により同意している。
- 初めて禁煙治療を受ける、もしくは前回の禁煙外来(保険診療による)初回日より1年以上経過している。
治療をご希望の方は、下記からダウンロードの上、確認していただき、ご持参ください。
治療スケジュール
健康保険で認められている通院回数は、初診を含めて計5回、12週間以内です。
1回目(初診)
まずは治療法の説明、ニコチン依存度(TDSテスト)、喫煙の状況(ブリンクマン指数)、喫煙の関心度などのチェックを行います。その後、呼気中の一酸化炭素濃度の測定、禁煙開始日の決定(当日からではありません)と「禁煙宣言書」への署名、治療のための禁煙補助薬の処方、次回来院日の決定を行ないます。
2回目
(初診から2週目)
喫煙状況の問診を行います。また、呼気中の一酸化炭素の測定を行い、禁煙治療補助薬の追加処方を行います3回目・4回目
(初診から4週目、8週目)
呼気中の一酸化炭素濃度の測定を行い、離脱症状の確認や対処法のアドバイスなどを行います。5回目
(初診から12週目)
最終回です。禁煙に成功していれば、そのまま禁煙を継続するためのポイントを押さえて、治療終了です。※禁煙治療は12週間で5回通院のプログラムとなっています。 スケジュールどおりに来院できない場合、保険診療での治療は中断となり、 以降の治療は自費診療となります。
禁煙補助薬について
ニコチン代替療法は、禁煙時に出現するニコチン離脱症状に対して、ニコチンを薬剤の形で補給し、その症状を緩和しながら、まず心理・行動的依存(習慣)から抜け出し、次にニコチン補給量を調整しながら、ニコチン依存から離脱するというものです。
禁煙補助薬を使うと、禁煙成功率が約2倍高まるだけではなく、離脱症状を抑えながら比較的楽に禁煙できます。ニコチン製剤は、禁煙後の体重増加を抑える効果も期待できます。
現在、ニコチン製剤としては、処方可能なニコチンパッチ、薬局で購入できるニコチンガムがあります。ニコチンパッチをベースに治療を行いますが、ニコチン依存度の高い方は、ニコチンガムを併用することで禁煙率が高まります。
図のように、ニコチネルTTS(ニコチンパッチ)は、喫煙時より低いニコチン濃度を長時間維持し、離脱症状を和らげます。
※チャンピックス(バレニクリン)は出荷停止中
チャンピックスは現在出荷停止中となり、販売再開の詳しい時期についてはわかっていません。 出荷停止の理由は、2021年6月、一部の製品に基準値を超えるニトロソアミン(N-ニトロソバレニクリン)が含まれていることが判明したためです。 これにより全世界で出荷停止の運びとなりました。